虫垂炎(盲腸)
保護者の皆様、お子さんがお腹の痛みを訴えたとき、もしかしたら虫垂炎(一般的に「盲腸」と呼ばれます)かもしれないと不安になることはありませんか?当院では、子どもの虫垂炎の疑いがある場合、速やかに適切な検査と診断を行っています。
子どもの虫垂炎とは?
虫垂炎は、盲腸の先端にある虫垂という小さな臓器が炎症を起こす病気です。
大人だけでなく、子どもにも起こりうる疾患で、特に学童期から思春期にかけて発症しやすいとされています。
しかし、乳幼児でも発症する可能性があり、その場合は症状をうまく伝えられないため、診断が難しいこともあります。
虫垂炎の症状
子どもの虫垂炎の症状は、その年齢や炎症の進行度合いによって様々です。
典型的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- おなかの右下が痛くなる: 初期はみぞおちやおへその周りが痛み、徐々に右下腹部に痛みが移動し、強くなるのが特徴です。
- 吐き気、熱、食欲がなくなる: 腹痛に加えて、吐き気や嘔吐、発熱、食欲不振などの症状を伴うことがあります。
- 急に強い痛みになることも: 炎症が進行すると、痛みが急に強くなることがあります。
乳幼児の場合、具体的な痛みの場所を伝えられないため、機嫌が悪い、ぐったりしている、食欲がない、泣き止まないなどの症状から疑う必要があります。
「虫垂炎」はどうやってわかるの?
子どもが虫垂炎の症状を呈して受診された場合、当院では以下の方法で診断を行います。
- おなかの診察: 医師が子どものお腹を丁寧に触診し、痛みのある場所や、お腹の張り具合、筋性防御(お腹を触ると筋肉が硬くなること)の有無などを確認します。
- 血液検査: 炎症の程度を示す白血球数やCRP(C反応性蛋白)の値を調べます。
- エコー(超音波)検査など: 超音波検査は、虫垂の腫れや周囲の炎症の有無を調べるのに有効な検査です。
必要に応じて、CT検査を行うこともあります。
これらの検査結果と診察所見を総合的に判断して診断します。
「虫垂炎」はどうやって治すの?
虫垂炎の治療は、炎症の程度によって異なります。
- 抗生物質で治す場合: 炎症が比較的軽い場合は、抗生物質を投与して炎症を抑える治療を行うことがあります。
- 手術で取る場合: 炎症が強い場合や、抗生物質での効果が見られない場合、虫垂が破裂する危険性がある場合などには、手術で虫垂を切除する必要があります。
いずれの場合も、医師が症状の進行度合いや子どもの状態を考慮して、最適な治療法を判断します。
どんな時に病院に行った方がいいの?受診の目安
以下のような症状が見られた場合は、早めに当院にご相談ください。
- 右下のおなかがずっと痛い: 特に右下腹部の痛みが持続する場合。
- 吐いている: 腹痛に加えて嘔吐を伴う場合。
- 熱がある: 腹痛に加えて発熱がある場合。
- おなかをさわられるのを嫌がる: 腹部の触診を強く嫌がったり、痛がったりする場合。
- その他: 食欲がない、ぐったりしているなど、全身状態が悪そうな場合。
虫垂炎、特に気をつけたいこと
虫垂炎は、放っておくと悪化し、腹膜炎(お腹の中にばい菌が広がる状態)など重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
- 早めの対応が大切です: 症状に気づいたら、ためらわずに早めに医療機関を受診することが非常に重要です。
- 自己判断での市販薬服用は避ける: 痛みを和らげようと自己判断で市販の痛み止めを飲んでしまうと、症状がわかりにくくなり、診断が遅れる原因となることがあります。
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