頸部リンパ節炎(けいぶリンパせつえん)
子どもの首が腫れている場合、色々な病気が考えられます。こどもはリンパ節炎などの免疫組織の働きが活発で、色々な感染症などで首のリンパ節が目立って腫れることがあるからです。不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。当院では、エコーなどの検査を行い、頸部リンパ節炎の診断と治療を行っております。
どんな病気?
首のまわりには、リンパ節という「免疫のフィルター」がたくさんあります。
かぜや細菌感染などで体がウイルスや細菌と戦うと、リンパ節が腫れて炎症を起こします。これを頸部リンパ節炎といいます。
- 小児ではよく見られる病気です
- 多くはかぜや中耳炎、扁桃炎などが原因
- まれに細菌がリンパ節に入り、膿(うみ)がたまることもあります
主な症状
- 首のしこり、はれ
- 首を触ると痛がる
- 発熱
- 風邪症状(のどの痛み、鼻水、せき など)
- 重症化すると…
- 赤く腫れる
- 強い痛み
- ぐったりする
原因
| 原因 | 特徴 |
|---|---|
| ウイルス感染(かぜなど) | 一番多い。数日で自然に治ることが多い。 |
| 細菌感染 | 発熱・痛みが強い。抗生物質が必要になる場合がある。 |
| その他 | まれに結核や腫瘍が原因になることもあります。 |
診断
- 首の腫れ方や痛みを診察します
- のどや耳の炎症も確認します
- 必要に応じて以下の検査を行います
- 血液検査(炎症の程度を調べる)
- エコー(超音波)検査:膿がたまっていないか確認
- 細菌培養(必要な場合)
治療
- ウイルス性(多くはかぜ)
- 特別な薬は不要
- 安静・水分補給
- 熱や痛みが強いときは解熱鎮痛薬を使用
- 細菌性
- 抗生物質を内服
- 膿がたまっている場合は切開して排膿することもあります
ご家庭でのケア
- 首を無理に押したり、もんだりしない
- 水分をしっかりとる
- 高熱時は安静にして、必要に応じて解熱剤を使用
- 体調がよくなっても、抗生物質は医師の指示通り最後まで飲みきる
受診の目安
以下のような場合は早めに再受診・救急受診してください。
- 38.5℃以上の発熱が続く
- 首が急に大きく腫れてきた
- 赤みや強い痛みが出てきた
- ぐったりして元気がない
- 水分が取れない
登園・登校について
- 元気があり、発熱がなくなれば登園・登校できます
- 細菌感染の場合は、抗生物質を飲み始めて24時間以上たってからが目安です
まとめ
- 頸部リンパ節炎は、子どもによく見られる病気です
- 多くはかぜに伴う一時的な腫れで自然に治ります
- 強い痛み・高熱・赤みがある場合は、細菌感染の可能性があるため早めに受診しましょう
- 首を無理に触らず、家庭では安静・水分補給を心がけてください
清澄白河地域にお住まいの皆様が、子どもと健やかに過ごせるよう、当院は子どもの健康を全力でサポートいたします。
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