感染後咳嗽(かんせんごがいそう)~長引くせき~
お子さんが、風邪を引いたあとに咳だけ3週間以上も残ることがあります。3週間以上続く咳を”慢性咳嗽”と言います。元気にしていても、寝る前や起きた時だけ咳き込むなどの場合、いくつかの原因が考えられますが、一番多いのは”感染後咳嗽”です。
どんな病気?
- 「感染後咳嗽」とは、かぜや気管支炎、肺炎などが治った後に、せきだけが長く続く状態です。
- 発熱やぐったり感はなく、元気も食欲も戻っているのに、せきだけが2~8週間ほど続くことがあります。
- 多くは自然に治りますが、せきが長引くためご心配になる保護者の方も多い病気です。
なにが原因になるの?
- かぜなどで気道(空気の通り道)に炎症が起こると、治ったあともしばらく気道が敏感になります。
- そのため、ちょっとした刺激(冷たい空気、運動、ほこり、たばこの煙など)でもせきが出やすくなります。
- このせきはぜんそくとは異なりますが、ぜんそくの素因があるお子さんでは強く出ることがあります。
症状の特徴
- コンコンという乾いたせきが多い
- 夜間や早朝にせきやすい
- 発熱や息苦しさはない
- 元気や食欲は比較的保たれている
診断はどうやる?
- かぜが治って3週間以上せきが続く場合に考えます。
- 他の病気(ぜんそく、百日ぜき、副鼻腔炎など)がないことを確認して診断します。
- 必要に応じて胸部レントゲンや血液検査を行うこともあります。
治療はどうする?
感染後咳嗽は多くの場合、自然に軽快します。
しかし、せきがつらい場合には症状を和らげるために以下の薬を使うことがあります。
- 気道の敏感さをおさえる薬
- 痰を出しやすくする薬
- ぜんそくの素因がある場合は吸入薬を使うこともあります
- 咳止めはあまり使わず、必要な場合に限定して処方します
ご家庭でできる工夫
- 部屋を加湿して乾燥を防ぐ
- たばこの煙やほこりを避ける
- こまめに水分補給をする
- 冷たい空気を直接吸い込まないようにマスクを活用する
再受診の目安
次のような症状が出た場合は、早めに再受診してください。
- 息苦しさ、ゼーゼーする音がする
- 顔色が悪い、唇が紫色になる
- 発熱がぶり返す
- 食欲や元気が著しく低下する
- せきが8週間以上続く
まとめ
- 感染後咳嗽は、かぜや気管支炎のあとにせきだけが長引く状態です。
- ほとんどは自然に治りますが、ぜんそくなど別の病気が隠れていることもあります。
- せきが長く続いたり、呼吸が苦しそうな場合は早めにご相談ください。
清澄白河地域にお住まいの皆様が、安心して子育てができるよう、当院は子どもの健康を全力でサポートいたします。
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