川崎病
保護者の皆様、子どもの熱が5日以上続き、目に充血が見られたり、手足がむくんだりする症状に気づいたら、「川崎病(かわさきびょう)」の可能性も考える必要があります。
川崎病は、乳幼児に多く見られる原因不明の病気で、心臓の血管に影響が出ることがあるため、早期の診断と治療が非常に重要です。
当院では、川崎病の疑いがある場合、速やかに適切な検査と診断を行い、専門医療機関への連携も行います。
子どもの「川崎病」って、どんな症状?
川崎病は、全身の血管に炎症が起こる病気で、特に乳幼児(0歳から4歳くらい)に多く発症します。
原因はまだ明らかになっていませんが、免疫の異常が関与していると考えられています。
主要な症状は以下の6つで、このうち5つ以上の症状が当てはまる場合に診断されます。
- 高い熱が5日以上続く: 38℃以上の熱が、抗生物質などを使っても5日以上続くのが特徴的です。
- 目の充血: 両方の白目が充血します。
- 唇の赤みと口の中の変化: 唇が赤くただれたり、ひび割れたり、舌がいちごのようにブツブツになる(いちご舌)ことがあります。
- 手足のむくみ、赤み: 手のひらや足の裏が赤く腫れてむくみ、後に指先から皮膚がむけてくることがあります。
- 首のリンパの腫れ: 首のリンパ節が腫れて、触ると痛むことがあります。
- 発しん: 体に不定形な赤い発疹が出ます。
これらの症状がすべて同時に現れるとは限らず、時間差で出てくることもあります。
「川崎病」はどうやってわかるの?
子どもが川崎病の症状を呈して受診された場合、当院では以下の方法で診断を行います。
- 特徴的な症状がそろっているかを見て診断: 上記の主要症状の有無や組み合わせを詳しく確認します。
- 血液検査: 炎症の程度や、貧血の有無などを調べます。
- 心臓のエコー(心エコー)検査: 最も重要な検査の一つで、心臓の血管(冠動脈)に炎症や瘤(こぶ)ができていないかを確認します。
これは専門医療機関で行われます。
これらの診察と検査結果を総合的に判断して診断します。
「川崎病」はどうやって治すの?
川崎病は、心臓の合併症を防ぐために、早期の治療が非常に重要です。
- 入院して点滴の治療(免疫グロブリン)を行う: 一般的には、入院して「免疫グロブリン大量療法」という点滴治療を行います。
この治療により、炎症を抑え、冠動脈瘤の発生を予防する効果が期待できます。 - 心臓に影響が出ないよう、経過観察が必要: 免疫グロブリン治療後も、心臓への影響がないか、定期的に心エコー検査などで経過を観察していくことが非常に大切です。
どんな時に病院に行った方がいいの?受診の目安
川崎病は、早期発見・早期治療が非常に重要な病気です。
以下のような症状が複数見られる場合は、すぐに当院にご相談ください。
- 高熱が5日以上続く: 解熱剤を使っても熱が下がらない場合。
- 目や口、手足の変化が見られる: 目の充血、唇の赤み、手足のむくみや赤みなど。
- ぐったりしている: 元気がない、食欲がない、機嫌が悪いなど、全身状態が悪いと感じる場合。
- 首のリンパ節が腫れている
- 発疹が出ている
川崎病、特に気をつけたいこと
- 心臓の合併症(冠動脈の異常)が起きることがある: 川崎病の最も重要な合併症は、心臓を養う血管である冠動脈に瘤(こぶ)ができることです。
これが将来、狭心症や心筋梗塞の原因となる可能性があります。 - しっかりと治療とフォローアップが必要: 冠動脈瘤を防ぐため、早期に適切な治療を行うことが大切です。
また、治療後も、冠動脈の状態を定期的に検査し、長期的なフォローアップが必要となります。
医師の指示に従い、定期受診を欠かさないようにしましょう。
清澄白河地域にお住まいの皆様が、子どもと健やかに過ごせるよう、当院は子どもの健康を全力でサポートいたします。
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