風邪
子どもの「かぜ(かぜ症候群)」って何?
「かぜ」とは、医学的には「かぜ症候群」と呼ばれ、主にウイルスが鼻や喉などの上気道に感染することで起こる病気の総称です。
一年中かかる可能性のある、最も身近な病気の一つと言えます。
どんな症状が出るの?
かぜの症状は多岐にわたり、お子さんによって様々です。
一般的には、以下のような症状が見られます。
- 鼻水:最初は透明でサラサラしていることが多いですが、次第に粘り気が出て、黄色や緑色になることもあります。
- せき:コンコンという乾いた咳から、痰が絡む湿った咳まで、様々なタイプの咳が出ることがあります。
- のどの痛み:特に幼児や学童期のお子さんは、喉の痛みを訴えることがあります。
- 熱:37.5℃を超える発熱が見られることがあります。
熱の高さはかぜの重症度とは必ずしも一致しません。 - くしゃみ:鼻の粘膜への刺激によって出やすくなります。
- だるさ:全身の倦怠感を訴えることがあります。
食欲が落ちることもあります。 - その他:頭痛、関節の痛み、吐き気や下痢を伴うこともあります。
これらの症状は、数日から1週間程度で自然に治まっていくことが多いです。
「かぜ」はどうやって診断するの?
お子さんがかぜで受診された場合、当院ではまず保護者の方からお話(問診)を詳しく伺います。
いつから、どのような症状が出ているのか、ご家庭での様子などを教えていただくことで、診断の手がかりとします。
次に、医師がお子さんの喉や鼻、胸の音などを丁寧に診察します。
特別な検査を行うことは通常必要ありません。
かぜの原因のほとんどはウイルスであり、特効薬がないため、症状を和らげる治療が中心となるからです。
ただし、他の病気が疑われる場合や、症状が重い場合には、必要に応じて検査を行うこともあります。
「かぜ」の治療法は?
かぜに効く特効薬はありません。
そのため、当院ではお子さんのつらい症状を和らげるお薬を処方しながら、お子さん自身の「体の力」で病気を治していくサポートをします。
- 解熱剤:熱が高くてつらそう、眠れない、水分が取れないなどの場合に、熱を下げる目的で使用します。
- 咳止め:咳がひどくて眠れない、食事がとれない場合に、咳を和らげる目的で使用します。
- 鼻水止め:鼻水がひどくて苦しそうな場合に、鼻水を抑える目的で使用します。
- 痰を出しやすくする薬:痰が絡んで苦しそうな場合に、痰を出しやすくする目的で使用します。
これらの薬は、あくまで症状を緩和するためのものです。
大切なのは、お子さんがしっかり休養をとり、栄養と水分を十分に摂ることです。
ご家庭でのケアが、かぜからの回復には最も重要になります。
どんな時に病院に行った方がいいの?
お子さんのかぜは、ご家庭で様子を見ても大丈夫な場合もありますが、中にはすぐに医療機関を受診した方が良いケースもあります。
以下のような場合には、迷わず当院にご相談ください。
- 月齢が1、2か月など小さい時:生後間もない赤ちゃんのかぜは、重症化しやすいことがあります。
特に発熱を伴う場合は、早めの受診をお勧めします。 - 熱が3日以上長く続く:一般的なかぜの熱は数日で下がることが多いですが、高熱が長引く場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。
- ぐったりしている、元気がない:いつものお子さんと比べて明らかに様子が違う、呼びかけに反応が鈍い、顔色が悪いなど、全身状態が悪そうな場合は、すぐに受診してください。
- 水分がとれない、おしっこが出ない:脱水症状のサインかもしれません。
口の中が乾燥している、涙が出ない、皮膚に張りがないなどの症状にも注意しましょう。 - せきがひどくて眠れない:咳がひどく、睡眠や食事が妨げられている場合は、体力の消耗につながります。
- 呼吸が苦しそう、ゼーゼーと息をしている:呼吸器系の炎症が疑われます。
- 耳を痛がる、膿のような目やにが出る:中耳炎や結膜炎を併発している可能性があります。
- 発疹が出た:かぜに伴う発疹か、他の感染症によるものか、確認が必要です。
- 保護者の方が「何かおかしい」と感じる:保護者の方の直感は非常に大切です。
少しでも不安を感じたら、迷わずご相談ください。
かぜをひかないために、気をつけたいこと
かぜを完全に予防することは難しいですが、感染のリスクを減らすために、日頃からできることがあります。
- 手洗い・うがいをこまめに:外出から帰った時や食事の前など、石鹸を使って丁寧に手洗いを行いましょう。
うがいも効果的です。 - マスクの着用:咳やくしゃみが出る時はもちろん、流行期にはマスクを着用することで、感染の拡大を防ぎます。
- 十分な休養:睡眠をしっかりとり、無理のない生活を心がけることで、免疫力を保ちます。
- バランスの取れた食事:栄養バランスの取れた食事は、体の抵抗力を高める基本です。
- 適度な湿度:空気が乾燥していると、喉や鼻の粘膜が乾燥し、ウイルスが侵入しやすくなります。
加湿器などを利用して、適切な湿度を保ちましょう。 - 人混みを避ける:かぜが流行している時期は、できるだけ人混みを避けるようにしましょう。
当院へご相談下さい
子どもの風邪症状に不安がある方は当院までお気軽にご相談下さい。
皆様が、安心して子育てができるよう、当院はお子さんの健康を全力でサポートいたします。
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