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嘔吐

嘔吐の原因

「吐き気・嘔吐」と一言でいっても、その原因は非常に多岐にわたります。

消化器系の病気(最も多い原因)

感染性胃腸炎(食あたり・食中毒): ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)や細菌(カンピロバクター、サルモネラ菌など)への感染が原因です。
多くは、下痢や腹痛、発熱を伴います。

急性胃炎・胃潰瘍

暴飲暴食や過度の飲酒、ストレス、痛み止め(NSAIDs)などの薬剤が原因で、みぞおちの痛みとともに嘔吐することがあります。

腸閉塞(イレウス)

腸の動きが止まったり、腸が詰まってしまったりする病気です。
激しい腹痛や便・ガスが全く出ないといった症状を伴い、緊急での対応が必要となります。

消化器以外の病気

脳の病気

くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎といった脳の病気では、脳内の圧力が上がることで、嘔吐中枢が刺激されます。
これまでに経験したことのないような激しい頭痛を伴う嘔吐は、特に危険なサインです。

その他

ぐるぐる回るような激しいめまいを伴うメニエール病、高熱を伴う腎盂腎炎、胸の痛みを伴う心筋梗塞、妊娠初期のつわりなど、様々な病気が嘔吐の原因となりえます。

嘔吐した時の正しい対処法

パニックにならず、落ち着いて対処することが大切です。

楽な姿勢で安静に

吐き気が強い時は、無理に動かず、楽な姿勢で休みましょう。
横になる場合は、吐いたものが喉に詰まって窒息するのを防ぐため、必ず顔を横に向けるか、体を横向きにしてください。
小さなお子様の場合は、特に注意が必要です。

水分補給は、焦らず慎重に

嘔吐で最も怖いのは脱水症状です。
しかし、吐き気が強い時に無理に水分を摂ると、かえって胃を刺激し、また吐いてしまう悪循環に陥ります。
吐き気が少し落ち着いてから、スプーン1杯の経口補水液や麦茶から始め、5~10分おきに、根気よく少量ずつ与えるようにしてください。

食事は無理しない

丸一日くらい食べなくても、水分さえ摂れていれば大きな問題はありません。
吐き気が完全に治まり、本人が食べたがるようになったら、消化の良いおかゆや、すりおろしリンゴなどから、ごく少量ずつ試していきましょう。

重要 医療機関の受診が必要な嘔吐

以下のような症状を伴う嘔吐は、「様子を見よう」と自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。
状況によっては、救急車の要請も必要です。

  • これまでに経験したことのないような激しい頭痛や、めまい、手足のしびれを伴う
  • 我慢できないほどの激しい腹痛や、お腹がパンパンに張っている
  • 何度も繰り返し吐き続け、水分が全く摂れず、ぐったりしている
  • 吐いたものに血が混じっている(吐血)、またはコーヒーの残りかすのような黒いもの が混じっている
  • 意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が鈍い
  • 38.5℃以上の高熱が出ている
  • 胸に強い痛みや圧迫感がある

嘔吐物の正しい処理方法

ノロウイルスなどの感染性胃腸炎が疑われる場合、嘔吐物から家庭内感染が広がることがよくあります。
適切な処理で、二次感染を防ぎましょう。

  1. 使い捨ての手袋とマスクを着用します。
  2. 窓を開けて十分に換気します。
  3. ペーパータオルなどで、嘔吐物を外側から内側に向けて静かに拭き取ります。
  4. 拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム(市販の家庭用塩素系漂白剤を薄めたもの)を染み込ませた別のペーパータオルで、汚染場所を覆うように広く拭き、10分ほど置いてから水拭きします。
  5. 汚物はビニール袋に入れて口をしっかり縛って捨て、その後、石鹸で丁寧に手洗いをします。

つらい吐き気・嘔吐でお困りの際は、我慢せずご相談ください。

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※感染症の可能性があるため、ご来院前にお電話にて症状をお知らせいただけますと幸いです。

当院の嘔吐診療

当院はつらい症状の原因を突き止め、安心を提供できるよう努めます。

問診と診察

いつから、何を吐いたか、他の症状の有無、食べたものなどを詳しくお伺いし、原因を慎重に探ります。

つらい症状を和らげる治療

制吐剤(吐き気止め)

繰り返すつらい吐き気を和らげるため、飲み薬や坐薬、注射などで症状を速やかに抑えます。

点滴(補液)治療

水分が摂れず、脱水症状が疑われる場合に、最も効果的な治療です。
水分と電解質、ビタミンなどを直接血管から補給することで、体は速やかに楽になり、回復を助けます。

重大な病気の見極めと連携

診察や検査を通じて、腸閉塞や脳の病気など、緊急対応が必要な病気が隠れていないかを慎重に鑑別します。
万が一、その疑いがある場合は、速やかに地域の基幹病院へご紹介する体制を整えています。

患者さんへ

嘔吐は、非常につらく、体力を消耗する症状です。
体からの異常を知らせる重要なサインとして受け止めることが大切です。
特に、「危険な嘔吐」のサインが見られた場合は、すぐに当院に受診してください。

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