咳(小児科症状)
「夜になると咳がひどくて眠れない」「咳が長引いている」「ゼーゼーしていて苦しそう」
お子様の咳に心を痛め、不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
咳は小児に非常によく見られる症状であり、多くは軽度のウイルス感染によるものですが、重症な呼吸器疾患やアレルギー、稀に全身疾患の初期症状である場合もあります。
私たち清澄白河ファミリークリニックでは、小児科専門医がお子様一人ひとりの症状に応じて、原因を的確に見極め、安心できる治療を提供いたします。
咳の主な原因
お子様の咳は以下のような原因が考えられます。
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ウイルス感染(かぜ、RSウイルスなど)
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細菌感染(肺炎、気管支炎、溶連菌感染など)
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アレルギー(喘息、アレルギー性鼻炎)
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異物の誤飲や喉の刺激
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心因性の咳(ストレスや癖)
特に小さなお子様では、咳の症状が悪化すると睡眠や食事に影響が出やすく、体力の消耗が進んでしまいます。
「いつもと違う」「長引いている」「ゼーゼーしている」などの兆候があれば、お早めに受診をご検討ください。
考えられる疾患
咳の症状が現れる、または関連する小児疾患を以下にまとめました。
感染症による咳
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RSウイルス感染症
特に乳幼児で重症化しやすく、ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)を伴う咳が特徴です。 -
アデノウイルス感染症
のどの強い痛み、高熱、咳が出ることがあります。プール熱(咽頭結膜熱)としても知られています。 -
インフルエンザ
急な高熱とともに、強い咳や全身倦怠感を伴います。肺炎へ進行することもあるため注意が必要です。 -
マイコプラズマ肺炎
乾いた咳が特徴的で、数週間続くこともあります。学童期以降に多くみられます。 -
ヘルパンギーナ
主に夏に流行し、のどの水疱や発熱と一緒に咳を伴うこともあります。 -
溶連菌感染症
扁桃炎が主体ですが、咳が出る場合もあります。発熱、のどの痛み、発疹を伴うのが特徴です。 -
麻疹(はしか)
いずれも発疹と発熱が特徴ですが、初期に咳や鼻水がみられることがあります。麻疹では特に強い咳が出ることが知られています。 -
風疹(三日はしか)
いずれも発疹と発熱が特徴ですが、初期に咳や鼻水がみられることがあります。麻疹では特に強い咳が出ることが知られています。 -
りんご病(伝染性紅斑)
いずれも発疹と発熱が特徴ですが、初期に咳や鼻水がみられることがあります。麻疹では特に強い咳が出ることが知られています。 -
突発性発しん
発熱期に咳を伴うことがあり、熱が下がった後に発疹が現れます。 -
水ぼうそう(水痘)
発疹が主体の病気ですが、風邪症状として咳が出ることもあります。 -
急性中耳炎
耳の感染症ですが、鼻や喉の炎症に伴い咳が出ることがあります。 -
手足口病
口腔内の痛みによる唾液の飲み込みづらさから、咳が誘発される場合があります。 -
川崎病
全身の血管に炎症が起こる病気で、初期に咳や風邪様症状がみられることがあります。
アレルギー・皮膚疾患
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アトピー性皮膚炎
直接咳の原因にはなりませんが、アレルギー体質がある場合、喘息やアレルギー性咳嗽のリスクが高くなります。 -
アレルギー性紫斑病
これらは主に皮膚の症状ですが、全身状態の悪化に伴い咳が出る場合もあります。 -
接触性皮膚炎(かぶれ)
これらは主に皮膚の症状ですが、全身状態の悪化に伴い咳が出る場合もあります。 -
伝染性膿痂疹(とびひ)
これらは主に皮膚の症状ですが、全身状態の悪化に伴い咳が出る場合もあります。
当院での診察・治療方針
当院では、お子様の咳に対して以下のような診療を行っております。
1. 詳細な問診・診察
・咳の種類(乾いた咳、痰のある咳、咳込む時間帯)
・他の症状(熱、鼻水、ゼーゼー、発疹など)をしっかり確認します。
2. 必要に応じた迅速検査
・インフルエンザやRSウイルス、アデノウイルスなど、原因となる感染症を特定します。
3. 原因に応じた治療
・ウイルス性の場合は、咳止め・去痰薬・吸入などの対症療法
・細菌感染や気管支炎・肺炎が疑われる場合は、抗菌薬の処方
・喘息様症状が強い場合は、吸入ステロイドなども含めた治療を行います。
咳についてのよくある質問
Q1. どれくらい咳が続いたら病院に行くべきですか?
A1. 咳が3日以上続く場合、特に夜間や早朝に強くなる咳、ゼーゼー・ヒューヒューといった音がする咳は、受診をおすすめします。
Q2. 咳だけでも登園・登校できますか?
A2. 他に発熱や強い咳込みがなければ、登園・登校は可能ですが、集団生活では感染予防の観点から医師の判断が必要になることもあります。
Q3. 咳のときはどんな食事が良いですか?
A3. のどに優しい温かいスープやおかゆなどが適しています。冷たいものや刺激物は控えましょう。
